- 2009-03-02 (月)
皆さん、こんにちは。このところロサンゼルスは晴れの日が続いています。気温も少しずつ上がってきているので、確実に季節の変わり目にきているようです。

さっそく、前回の話の続きをしましょう。今回は、私が映画『ウエスト・サイド・ストーリー』でベルナルド役を獲得するまでの経緯を、少し詳しく話したいと思います。

『ウエスト・サイド・ストーリー』のロンドン公演のさなか、私たちは、その『ウエスト・サイド・ストーリー』がいよいよ映画化されるという話を耳にしました。でも当時、出演者候補に挙がっていたのは,エリザベス・テーラーとエルビス・プレスリーという大スターの名でしたので、私たちは自分にはまったく関係のない話だと思っていたのです。
それがある日の事、私を含めた5人の手元にユナイテッド・アーチスト社から、スクリーン・テストを受けないかという手紙が届いたのです。私には、リフとベルナルドの両方の役を演じてみるよう書かれていました。

当日の朝早く、私たちは迎えの車に乗り込むと、ロンドン郊外にあるエルストリー・スタジオへと向かいました。全員が白黒画面でのテストを受け終わると、再び同じ車に乗り、夜の公演に間に合うよう、ロンドン市内の劇場に戻りました。
何はともあれ、その日は皆にとってエキサイティングな一日であったことは事実です。それからしばらく何の音沙汰もなかったので、映画の事など忘れてしまっていたのですが、6週間を過ぎた頃、ちょうど舞台の開演前に、私に1本の電話がかかってきたのです。ジェローム・ロビンス氏からでした。白黒ではなくカラーでのテストもしたいので、ロサンゼルスへ来るように、ということでした。

劇団に一週間の休みをもらうと、私は一路ロサンゼルスへと飛びました。空港へは、父が迎えに来てくれていました。父とは一年近く会っていなかったので、それは嬉しい再会でもありました。到着したのが日曜日、そして翌日の月曜日には父と一緒に、ジェローム・ロビンス氏とロバート・ワイズ氏に会うためにスタジオを訪れました。
ワイズ氏とはこれが初対面でした。彼らは、ベルナルドの役で私をもう一度テストしたいということで、水曜日にもさらにテストを受けました。そして木曜日には、バーバラ・ルナという素晴らしい女優と一緒にテストに臨んだのです。彼女は、アニタ役にほぼ決まっていたかのようでした。そのテストを取り仕切っていたのは、やはりブロードウェイでのオリジナル版、そして私が出演していたロンドン公演での演出も務めたジェローム・ロビンス氏でした。

土曜日にロンドンへ戻ると、翌週の月曜日から再び舞台でリフを演じ続け、またまた月日がいたずらに過ぎて行きました。そして5~6週間が過ぎた頃、ワイズ氏から丁寧な手紙を受け取ったのです。その手紙には、「返事を待たせて申し訳ないが、妹のマリア役を決めなければ先に進めない」というような内容でした。
10週間も経った頃、今度は電報が届き、それは「私をベルナルド役に決定した」という知らせでした。その吉報に、言葉では言えないくらい感激したのを覚えています。でも未だ、マリア役は決まっていない、ということでした。

スタジオでのリハーサルが数週間過ぎた頃、やっとマリア役がナタリー・ウッドに決まりました。彼女と兄妹の役で共演できた事を、私は常々誇らしく思ってきました。とても素敵な女性で,撮影中には友人のように仲良くなりました。『ウエスト・サイド・ストーリー』での彼女は本当に素晴らしかったですね。

当初私は、映画の撮影には10週間を予定していたのですが・・・結局7ヶ月もの時間を費やす事になったのです。撮影が終わるとすぐにロンドンへ戻り、劇団との契約どおり、その後3ヶ月間、リフ役で舞台に立ちました。そして、ハリウッド映画への出演に本格的に乗り出したのです。

ところで前回のブログで、アカデミー賞について私の予想を少し書きましたが、見事その予想が当たり、『愛を読む人』のケイト・ウィンスレットが第81回アカデミー賞の最優秀主演女優賞を獲得しましたね。

その他にも、ショーン・ペン、ペネロペ・クルスそしてヒース・レジャーといった顔ぶれは、私としても大満足の結果でした。誰もが認める素晴らしい俳優ばかりです。
さて来年のアカデミー賞は誰が獲得するのでしょうか。ちょっと気が早いですね。

今日は、このくらいでもう休むことにします。どうぞ良い日々をお過ごしください。春はもうそこまで来ています。
ごきげんよう。
ジョージより
翻訳【H・SANO】
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