- 2010-04-28 (水)
皆さん、お元気ですか?
こちらロサンゼルスはとても良い天気です。日中は30度になる日も徐々に増えてきました。ロビーとマックスも、外へ出るのが待ち遠しい季節になったようです。

さて今回は、私が出演したちょっとユニークな映画をご紹介したいと思います。1966年に制作されたフランスとアメリカの合作で『パリは燃えているか』という作品です。
ラリー・コリンズとドミニク・ラピエールの共著本『パリは燃えているか?』(ベストセラーになりました)を映画化したもので、1944年のパリ解放を題材にしています。

監督は、ルネ・クレマン。
おそらく日本では1952年の作品『禁じられた遊び』や1960年の『太陽がいっぱい』が有名ではないでしょうか。

パリ解放(8月25日)前夜に、ヒトラーが部下に向かって電話口で叫んだ言葉「パリは燃えているか」をそのままタイトルにしています。これは実話ですので、皆さんもご存知かと思いますが、パリ占領軍指揮官コルティツ将軍(演じるのは、007映画『ゴールドフィンガー』でお馴染のゲルト・フレーベ)は、「連合軍が進行してきたらパリを焼き払え」という総司令部司令に従わず、降伏を決断しました。
お陰で、多くの人命とともに、美しいパリが焼け野原にならずにすんだのです。

オーソン・ウェルズ演じるスェーデン領事ノルドリンクの倫理観と苦悩、そしてレジスタンス指揮官らの熱望と絶望、これらを軸にドラマが展開されていきます。
ジャン・ポール・ベルモンド、アラン・ドロン、カーク・ダグラス、グレン・フォード…数多くの世界的大スターがこの映画で共演しています。




俳優ばかりでなく、音楽を担当したのも世界的に有名な作曲家モーリス・ジャールでした。『アラビアのロレンス』や『ドクトル・ジバゴ』を筆頭に、多くの大作に素晴らしい音楽を提供しています。
皆さんも一度は彼の音楽を耳にした事があるのではないでしょうか。彼の美しい旋律と壮大なスケールは、この映画にも存分に生かされていると思います。

『モナリザの恋人』の撮影のため、二週間程パリに滞在していたときの事です。共演者のマリナ・ブラディが偶然「パリ…」のプロデューサーと知り合いで、私を彼に紹介したのです。すると彼が、撮影の合間をぬって短いシーンに出演して欲しいと言ってきたのです。
私は快諾し、休日をその撮影にあてました。ほんの短いシーンにも丸一日を費やしたのには驚きましたが(たとえば、私の乗った戦車を動かすのにも、多くの作業過程が必要でした)、とても興味深く楽しい体験でした。

私の役は連合軍のGIで、ほんのワンシーンにしか登場しません。他の俳優も、皆そのような感じでした。プロデューサーに、できるだけ多くの映画スターを出演させたい、という意向があったからのようです。
私の出演は、戦車から顔を出して空を見上げ、双眼鏡であたりを見回すという、終盤の1シーンでした。撮影は、真夏の日曜日だったと記憶しています。
監督もスタッフも素晴らしい人たちばかりでした。そして翌日には『モナリザ…』の撮影に戻り、二週間のパリ滞在を終えたわけです。

さて、フランス、パリと言えば、来月にはカンヌ国際映画祭に招待されていますので、今年こそ是非参加できれば、と思っています。
南フランスは美しいところですし、カンヌの途中でパリやロンドンに立ち寄り、古い友人たちと会える良いチャンスでもあります。毎年フランスのエージェントから招待を受けながら、いつも何かの事情で行くことが出来なかったので、今年はなんとか実現させたいと思っています。
アイスランドの火山噴火で、先週のヨーロッパに於ける全てのフライトが乱れたこともあり、(またいつもの私の心配性が災いして)参加をためらっていましたが、今はこのまま何事もなければ、しばらくご無沙汰していたヨーロッパに行こうと思っています。
5月中旬から6月初めの天気の良い時期ということも、私にとって嬉しいことです。

日本でも日に日に暖かくなっていることと思います。どうかお元気でお過ごしください。
では、また。
ごきげんよう、
ジョージ
【構成・翻訳/H・SANO】
- Newer: ヨーロッパ旅行の前に
- Older: 『ウエストサイドストーリー』in シカゴ
Comment:0
Trackback:0
- TrackBack URL for this entry
- http://george-chakiris.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/99
- Listed below are links to weblogs that reference
- 『パリは燃えているか』撮影秘話 from George Chakiris Blog